据置型の小型撹拌機には、電気モータで駆動するものの他に、エアモータで駆動するものもあります。
この記事では、エアモータ駆動の小型撹拌機について解説していきます。
モータ | 攪拌機 | 主なメリット | 主なデメリット |
---|---|---|---|
電気駆動 | 汎用タイプ | 最もお手頃な価格 | 高粘度や大容量に対応できない |
〃 | ハイパワー 汎用タイプ | 低粘度~高粘度まで、容器の大きさも幅広く対応できる | 実用場面でのデメリットは少ない |
〃 | 大容量タイプ | 大容量・高粘度に対応可能 | 標準撹拌機の中では価格が高い |
電気駆動(耐圧防爆) | 防爆撹拌機 | 防爆エリアでも安心・安全に使える | 非防爆に比べて高価になる |
エアー駆動 | エアモータ撹拌機 | 電気設備なしで使える 防爆エリアで使用可能 | エア設備も含めると最も高価になる |
エアモータ撹拌機の特徴
エアモータ撹拌機は、電気を一切使用せずに使える撹拌機です。
撹拌機をエア供給設備に接続して、エアの力によって撹拌翼を回転させます。
エアの供給量をバルブ等で調整することで、回転数を調整できるようになっています。
エアモータ撹拌機のメリット・デメリット
ここからは、エアモータ撹拌機のメリット・デメリットについて解説していきます。
エアモータ撹拌機のメリット
まずは、エアモータ撹拌機のメリットです。
危険場所で使用可能
電気を必要せず、エアだけで駆動するエアモータ撹拌機は、電気駆動による発火の心配がないので、防爆エリアでも使用できます。
コンセントがない場所でも使用できる
エアモータ撹拌機は、エア供給設備に接続するだけなので、コンセントがない場所でも撹拌機を利用することができます。
エアモータ撹拌機のデメリット
一方で、エアモータ撹拌機には、以下のようなデメリットがあります。
エア供給設備と合わせると高価になる
エア供給設備がないところに導入しようとすると、コンプレッサーや配管の敷設などが必要になり、電気式に比べて高価になってしまいます。
実際に、エア供給設備を新設する場合、エアモータ撹拌機とあわせて100万円ほどの予算が必要になってきます。
電気的な機能が持てない
電気駆動の撹拌機だと、トルクの表示や計測、粘性の変化に合わせた回転数の調整が可能になりますが、エアモータ駆動だとこうした電気的な機能が持てません。
そのため、細かな調整や計測が必要な場面には、エアモータ撹拌機は向いていません。
メンテナンスに手間がかかる
エアモータ撹拌機を使う場合、配管を接続してオイルを入れて、使用後にオイルを回収する手間がかかります。 こうした手間も電気駆動の撹拌機にはないデメリットとなります
騒音が大きい
エアモータ撹拌機を動かすと、電気モータのよりも大きなエアの吐出音が発生します。 どうしても騒音が気になる場合は、サイレンサーをつけるなどの対応が必要です。
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