剥離強度試験とは?測定方法や試験機について解説

剥離強度試験とは、溶着または接着されたサンプルを引き剥がす際に必要となる力を測定することです。剥離試験のことをピール試験と呼ぶこともあります。剥離過程の特性を調べることも広義の意味でも剥離試験とされています。

この記事では、剥離試験について、試験の種類や測定方法、試験機について詳細に解説していきます。

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剥離試験の種類は?

代表的な剥離試験として、以下3つの試験が挙げられます。

  • 90度剥離試験
  • 180度剥離試験
  • T型剥離試験

90度剥離試験

90度剥離試験とは、引き剥がし方向が接着面に対して90度になる剥離試験のことです。剥離強度、変位、剥離中の剥離力の平均を比較することで接着物の粘着力を分析できます。接着物(試験片)を治具でつかみ、定速度で引き剥がしていきます。

180度剥離試験

180度剥離試験とは、引き剥がし方向が接着面に対して180度になる剥離試験のことです。90度剥離試験と同様に剥離強度、変位、剥離中の剥離力の平均を比較することで接着物の粘着力を分析できます。接着物(試験片)を治具でつかみ、定速度で引き剥がしていきます。

T形剥離試験

T形剥離試験とは、T形の試験片を用いた剥離試験のことです。他の剥離試験と同様に、剥離強度、変位、剥離中の剥離力の平均を比較することで接着物の粘着力を分析できます。T形の接着物(試験片)を治具でつかみ、定速度で引き剥がしていきます。

剥離強度の測定方法は?

上記の剥離試験は、摩擦摩耗試験機に以下写真のような剥離クリップを取り付けて実施します。

この治具は、直線運動を利用した剥離試験用に製作されたものです。HEIDONの摩擦摩耗試験機である「TYPE:14」や「TYPE:38」に設置できるようになっています。この治具を使うことで、JIS Z 0237:2000の「粘着テープ・粘着シート試験方法」の試験を実施可能です。

※JIS Z 0237:2000 下記のようなローラーでサンプル同士を圧着させた後に、300±30mm/minの速度で180°方向に剥離させます。温度は23±2℃、相対湿度は50±5%の雰囲気中に5分以上静置した後に測定することと規定されています。

仮に、粘着力が強くテープが伸ばされてしまい剥離が起きないような場合は、テープの裏側にアルミ箔などの伸びのない素材を貼り付けて試験を行う必要があります。

また、JIS P 8139「板紙のすき合わせ層のはく離強さ試験方法」(T型剥離試験)では、以下写真のようにT型形状になるように試料を固定して、50~100mm/minの速度で両側に引き剥がしていき剥離力を測定します。

剥離試験が可能な試験機は?

HEIDONでは、剥離試験が可能な試験機を多数取り揃えています。 ここでは代表的な試験機を紹介いたします。

TYPE:14FW

TYPE:14FWは、交流サーボモータにより試験片を積載した移動台に直線運動を与える試験機です。2個の支点をもつ縦アーム、横アームから構成された抵抗力伝達機構が、各種のアダプタから受ける抵抗力を荷重変換器の検出子に伝えます。検出された抵抗力は、動歪みアンプにて増幅され各種記録装置に出力する事ができます。操作・表示部は使いやすいタッチパネルです。治具の追加で剥離試験も行えて、テープの剥離試験などで実績があります。

TYPE:14FWの詳細はこちら

剥離強度の測定をサポートします!

HEIDONが品揃えしている多種多様な摩擦摩耗試験機を利用すれば、お客様のニーズに合わせた剥離強度試験が可能になります。実際にHEIDONでは、有名メーカーの接着物を始めとして幅広い業界で剥離試験の実績があります。

受託試験であれば、必要なタイミングで必要な時間だけ試験機を利用できるので、試験機の導入にハードルを感じている方でも安心です。

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